「はるこ少女期」一度読むの断念した立場から言う。「まず9話まで読んで」
※この記事ではWeb漫画「はるこ少女期」について紹介します。ネタバレはしないつもりですが気になるなら先に読んでね!
http://catastrophe.dokkoisho.com/ ←さっそくですが「はるこ少女期」のリンク貼っときます。
楽素です!
寒くなったきましたね。ふーゆーがーはーじまるよ(槇原敬之)
そんな寒いシーズンにおすすめの心温まったり落ち込んだり暗くなったり鬱になったりする、でもでも最終的には「あ~よかった~!!!よかったよ~!!!」ってなるWeb漫画「はるこ少女期」をお届けするぜ!一緒にアゲてっちゃおうぜーチェケラ!(野々原茜)
目次
はるこ少女期って?
1億年惑星(ichi)さんが描いたWeb漫画です。
1億年惑星さんといえばアイマス界隈でエキセントリックな漫画を描いたり、コミックホットミルクに漫画をドーン!!したりしている御方ですが、今のノリからは想像もできないほど真面目で(いや時々真面目じゃないかも)シリアスで感情が揺さぶられる作品です。
ストーリーをざっくりお話します。
ひきこもりの主人公「鳴子」-なるこ-(画像右)と少女「はな」(画像左)が共同生活をすることになります。共同生活といっても鳴子ははなに無関心で、死ぬことばかり考えています。餓死や爆死を試みますが失敗し断念。そのうち食料が底を尽き、買い物のために仕方なく家を出ますが、他人に対する恐怖で行動不能になり引き返してしまいます。
その後、様子を見に来た家主の「ハナ姉」と少女はなに連れ出され、再び外出をすることに・・・というのが序盤の流れです。
ただ、読むにあたってこの序盤がどうも障害になっている気がするのです。(あくまで個人の感想です。)
どういうことか説明していきますね。
序盤のとっつきにくさを乗り越えろ!
何が障害になっているかというとこの序盤に状況の説明がほとんどないことです。なぜ二人は共同生活しているのか?二人はどういう関係なのか?なぜ鳴子は死のうとしているのか?少女はなは何者なのか?こういった普通なら真っ先に説明されそうな情報が一切明かされません。
そして話は見えないのに、1億年惑星さんのクセの強いギャグがガンガン押し寄せてきます。感動モノを期待していた人は「何これ?感動要素あるの?」となるかもしれません。そうなんです序盤はとっつきにくいんです。
実際楽素は2年くらい前にこの「はるこ少女期」一度読もうとしたのですが、諦めました。確か3話くらいで読むのを断念したと思います。
じゃあなんで再び読み始めたの?っていうと、感動できるっていう評判だけは知っていたので、ずっといつか読もうと思っていて、その「いつか」がたまたまつい最近来たためですね。
読んでみて、やっぱり感動できるという評判は正解でした。グサッと来ました。
そして一度読むのを諦めた楽素の使命は、まだ読んでない人に途中であきらめないで、最後まで読ませることだと思い、この記事を書いている次第です。
諸君、まず9話まで読め。
9話で明かされる鳴子の過去、そして世界が広がる
序盤は様々なタイミングで鳴子の過去の嫌な記憶がフラッシュバックするシーンがあります。そこでなんとなく過去にトラウマがあるんだろうなーということがわかりますが、その鳴子の過去について描かれるのがこの9話です。内容は例によってキミ自身の目で確かめてくれ!です。
7話くらいまではまだ説明されていない点がありつつもちょっとした感動などあり、比較的いい話で進んでいきますが、8話から流れが変わってきます。8話のタイトルが「死神」なんですが、これは個人的に非常にうまいと思いますね。鳴子はここで自分を死人同然の状態に追いやった「死神」に会ってしまいます。また同じ頃、頼りにしていたハナ姉も「死神」としか思えないモノを見てしまい憔悴してしまいます。
8話で死神に出会ってしまった鳴子は、「死」に思考が向かうようになってしまいます。そして9話、鳴子の過去に話は移ります。この9話がヘビーな話で、序盤に鳴子がなかなか好きになれなかった人もさすがにこの話には同情してしまいますね・・・。
で、おそらくここまで見れば大丈夫です。
ここまで見たら続きが気になって諦めることはないと思います。
さて、序盤のタイトルは1話「餓死」2話「爆死」から始まり、11話「死」まで死がついたタイトルになります。12話は「起死回生」です。ここからタイトルは「生」のついたものに転じます。本当にタイトル設定が絶妙です。そして「生」に変わってからは一気に世界が広がり始め、今まで張られていた伏線が明かされるようになります。みんな大好き伏線回収です。あなたも好きでしょ?
前半は鳴子が中心の話でしたが、後半は「はな」の核心に迫っていきます。
さて、次のミッションです。
諸君、18話まで読め。
18話ははるこ少女期のエピソードゼロ
18話はいわゆる前日譚、第0話みたいな位置付けになります。はな誕生から鳴子との共同生活が始まるまでの経緯が描かれます。
そしてこの18話が一番つらい。つらいんだ。
9話みたいな暴力的なつらさとは違い、こっちは精神的にくる。なんでこんなに頑張っている人たちに幸せになれないんだろう。なんでこんな美しい関係が壊されないといけないんだろう。そういったやるせなさがグサグサ刺さってきます。覚悟して見てください。
なんでだよっ・・・!なんでこんなことになるんだっ・・・!誰も悪くないのにっ・・・!あ、一番悪い奴がいたわ。
一番の鬱ポイント18話を抜けると話は感動のエンディングへと向かっていきます。
もうここまで行くと終わりが気になって一気に読んでしまうと思います。ハッピーエンドになるかビターエンドになるのか、ぜひキミ自身の目で確かめてくれ!です。
さて、ここまで読んで「はるこ少女期」が気になった人はさすがに途中で読むのを放棄したりはしないでしょう(多分おそらくきっと)
いいか、序盤はまだ話が見えてこない。9話までは我慢しろ。
そこから先は最後まで突っ走れ。以上が楽素からのアドバイスです。
http://catastrophe.dokkoisho.com/ ←さあ、もっかいリンクを貼った!読んで来い!
この物語は、必ず心のどこかに刺さります。鳴子の成長を、はなの少女期を、見届けてあげてください。
男の子は、泣いちゃだめなんだよ。
1億年惑星さんに対して一部失礼な表現にあたるかもしれません、申し訳ありません。そして、素晴らしい作品を見せていただきありがとうございました。
お騒がせしました。楽素でした。